自分が高校生くらいの時に熱中していたのが古い音楽です。特にヨーロッパの古いフォーク・ソングが好きだった私は、家の中では常にそういった音楽を聴いていました。また、音楽を聴くのは主に暗くなってからでした。だからこそ、霊のような不気味な存在も集まりやすかったのだと思います。若い頃に体験したいくつかの心霊現象は今でも恐ろしいと思います。
ある時、自分はいつもよりも大きな音量で古い音楽を聴いていました。その日は雨が降っていたので音を上げなければ聴こえなかったのです。しかし、音を上げ ると同時に不思議な感覚を覚えるようになりました。それは自分が未知の存在に見られているような感覚です。私はスピーカーの音が大きかったので気のせいだ と思いましたが、徐々に身近な状況は変化していったのです。

自分が好きなヨーロッパの古い音楽には讃美歌も含まれていました。それは中世 時代の伝統的な音楽です。そのメロディは美しくて悲しいものがあります。しかし、この古いメロディが不気味な存在を呼び込んだのだと思います。私は次第に 周囲に異様な存在が漂っている感覚を覚えました。それは音楽の旋律によって踊るように私の前を通っていったのです。目を開けてみると黒い影のようなものが いました。部屋の明りはしっかりと消していたのですが、不気味な塊のような霊は具体的な形として捉えられる大きさでした。その瞬間、自分は無言のままで気 絶してしまったのです。

音楽をかけたまま気絶していたので、やがて部屋に家族が入ってきました。その音で私は目覚めたので安心しました。 しかし、全身には大量の汗を掻いていたのです。そして、暗い部屋の中で見た未知の存在を霊だと感じました。私は昔、古い本の中で音楽に引き寄せられる霊の 話を読んだことがあります。そういった霊は未知の領域から美しいメロディを求めて現実世界にやって来るそうです。自分は中世時代の音楽を暗い部屋で聴いて いたので、大昔の霊が集まってきたのだと解釈しました。

その後、私のことが心配になった家族は神社にお祓いに連れて行ってくれました。神 社では霊のようなものが憑いていると言われたので、当時は相当なショックを受けた記憶があります。しかし、しっかりした神社だったのですぐにお祓いも終わ りました。人間はどういった状況で心霊体験をするか分からないものです。私が言えるのは霊はどこにでも存在しているということです。そして、危険に気付い たら家族に助けを求めるのが良いです。